時の触覚
触覚(皮膚感覚)
時。刻。季。
目に見えずとも、人間は「時」を感じながら生活している。
太陽の位置、水の乾くスピード、時間によって変化する気温。そして、自分の制作の中で大切にしている「触覚」。五感の一部とされ、触れることで外界とつながる事が出来る感覚。
制作をおこなう上で、より「時」を自ら感じ、その感覚を他者に伝える事を考えた結果、自然に囲まれ自然のサイクルを感じる環境の中、太陽のもと朝から夕方まで制作しその場の風や自然の息遣いもレコーディングするように作品へ取り込めないかと、山へ登り野外での制作に挑戦した。
今回の作品は、制作中出会った木漏れ日や毛虫やミミズ・蜂などの生き物たちの形からイメージをいただき、それらを統合した姿を野原に木屑で土手状の壁を作り、楮の繊維を使い白いラインとして描く。
ピンク色の部分は、沖縄の赤土や海底火山噴火で出た漂着軽石を楮と共に溜め漉きした。
- サイズ:
- 約2m×10m(3枚からなる作品、変形可能)
- 素材 :
- 楮・木材パルプ・赤土・軽石・木屑・木釘にて壁に固定
- 制作年:
- 2022年